Webデザインを学び始めると、Illustrator(イラストレーター)は必要なのか、イラストが描けないと不利なのかと迷う方は少なくありません。Illustratorは必須ツールではなく、現在はFigma(フィグマ)が主流のため、なくても仕事は十分に進められます。
そもそもツールのIllustratorと、絵を描く職業や画力は別の話なので、イラストが苦手でも心配はいりません。大切なのは、自分の目的に合うツールを、適切な順序で身につけることです。
この記事では、Illustratorの役割やPhotoshop・Figmaとの違い、学ぶ順番を整理して解説します。ツール選びの迷いを解消する手がかりとして、ぜひ参考にしてください。
Webデザインを学ぶうえで、ツール選びと並んで迷いやすいのがスクール選びです。目的別におすすめスクールを整理した記事もあるので、あわせてご覧ください。
▶ Webデザインスクールおすすめ9選!目的別の選び方・費用相場まで解説
Webデザインにイラストレーター(Illustrator)は必要?

WebデザインにIllustratorは、必ずしも必要ではありません。目的によっては役立ちますが、なくても問題なく進められる場面が多いからです。その背景には、主流ツールの移り変わりがあります。
以前はPhotoshopやIllustratorが定番でしたが、いまの標準はFigmaです。Figmaはブラウザ上で動き、複数人で同時に編集できる強みから、多くの制作会社が導入しています。
Illustratorが活躍するのは、ロゴやアイコンなど一部の素材づくりです。Webページ全体のデザインはFigmaで完結するため、最初から用意する必要はありません。
そのため、Illustratorがないとデザインできないという心配はいりません。必要かどうかは、自分が何を作りたいかによって変わります。次の章から、Illustratorの役割や他ツールとの違いを見ていきましょう。
Illustrator(イラストレーター)とは?Webデザインでの役割

ツールとしてのIllustratorが、どんなソフトで、どこで使われるのかを知ると、必要かどうかを見極めやすくなります。Illustratorの強みは、他のツールにない明確な得意分野を持つことです。
難しい知識は不要で、要点を絞れば全体像はつかめます。ここでは、基本的な特徴と実務での使われ方を、順に確認していきましょう。
Illustratorの特徴
Illustratorの一番の持ち味は、ベクター形式でデザインを作れることです。ベクターは点と線を数式で表す方式で、拡大や縮小をくり返しても画質が劣化しません。
例えば、小さく作ったロゴを看板サイズまで引き伸ばしても、輪郭はぼやけません。この特性から、サイズ変更が多いロゴやアイコン、図版の制作で力を発揮します。
なめらかな曲線や図形を正確に描けるため、細部まで作り込めるのも魅力です。図形を組み合わせた表現にも幅広く対応し、素材を一から作りたい場面で頼りになります。
WebデザインでIllustratorが使われる具体的な場面
Illustratorが登場するのは、主に部品づくりの工程です。サイト全体のレイアウトより、その中に置く素材を用意するときに活躍します。代表的な使いどころは次の通りです。
- 企業のロゴや、サイト内で使うアイコンの制作
- 情報を図にまとめたインフォグラフィック
- 装飾用のイラストパーツやワンポイントの図版
これらの素材はサイズ調整や修正が多く、引き伸ばしても劣化しないベクター形式が適しています。ページ全体の設計は別のツールが担うことが多く、Illustratorは素材を生み出す役割です。
Illustrator・Photoshopを使うには?料金(Adobe CC)の基本

IllustratorやPhotoshopを使うには、Adobe(アドビ)の有料サービスを契約します。買い切りはなく、月額または年額で支払うサブスクリプション形式です。主なプランは、目的に応じて次のように分かれます。
- Illustrator単体プラン:月額3,280円(税込・年間プランの月々払い)
- Photoshop単体プラン:月額3,280円(税込・年間プランの月々払い)
- Creative Cloud Pro:20種類以上を使える全部入りで、月額9,080円(税込)
Creative Cloud Proは、2025年8月の改定で旧コンプリートプランから再編されたプランです。PhotoshopとLightroomをまとめて使うフォトプラン(1TB・月額2,380円)なら、Photoshopをさらに安く始められます。
料金は改定やセールで変動するため、契約前に必ず公式サイトで確認しましょう。費用を抑えたい人には、無料プランから使えるFigmaも選択肢になります。
参照:Adobe Creative Cloud プラン・価格(Adobe公式)
Webデザインの主要ツール比較

Webデザインの主要ツールは、Photoshop・Illustrator・Figmaの3つです。それぞれ得意分野が異なり、写真加工に強いものもあれば、画面設計に向くものもあります。
1つに絞らず、組み合わせて使う場面も少なくありません。ここでは、3つのツールの役割を順に確認していきましょう。
| ツール | 形式 | 得意分野 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Photoshop | ラスター(ピクセル) | 写真加工・画像編集 | バナー、商品画像、サムネイル |
| Illustrator | ベクター | ロゴ・アイコンなど素材作成 | ロゴ、図版、イラストパーツ |
| Figma | ベクター(クラウド) | Web・アプリの画面設計 | サイト設計、LP、プロトタイプ |
Photoshop
Photoshop(フォトショップ)は、写真や画像の加工を得意とするツールです。Webデザインでは、バナーやサムネイル、写真を使ったビジュアルの制作で広く使われます。
Illustratorがベクター形式なのに対し、Photoshopはピクセルで画像を扱うラスター形式です。そのため、写真の色補正や合成、細かなレタッチに強みがあります。
現場で長く使われてきた定番ソフトで、画像加工のスキルは欠かせません。バナー広告やECサイトの商品画像など、写真を扱う案件で実力を発揮します。
Illustrator
3つのなかでIllustratorは、素材づくりを受け持つツールです。Photoshopが写真加工、Figmaが画面設計を担い、Illustratorは劣化しないパーツの作成を引き受けます。
役割で並べると、Photoshopは画像を整え、Figmaはサイトを設計し、Illustratorは素材を生み出します。三者は競合せず、工程ごとに分担する関係です。
Webデザインの主役ではありませんが、ロゴや図版を自作したい場面で欠かせません。最優先で覚える必要はなく、必要になってから学んでも十分に間に合います。
Figma
Figma(フィグマ)は、Webデザインで標準的に使われる設計ツールです。Webサイトやアプリの画面レイアウトから、操作の流れを試すプロトタイプまで作れます。
かつて広く使われていたAdobe XDは、2023年に単体販売が終了したツールです。現在は機能更新が止まり、現場ではFigmaへの移行が進んでいます。
ブラウザ上で動き、無料プランから始められる手軽さも、普及を後押ししています。これからWebデザインを学ぶなら、Figmaを優先して押さえるのが現実的です。
Webデザインでどのツールから学ぶべきか

目指す制作物によって優先すべきツールは変わるため、何を作りたいかを先に決めておくと迷いません。すべてを同時に習得しようとすると遠回りになりやすく、まずは1つに絞るのが効率的です。
そこから、必要に応じて学ぶ範囲を広げていきます。ここでは、代表的な3つの目的別に、学ぶ順番を整理していきましょう。
Webサイト・LP制作が目的ならFigma中心
WebサイトやLP(ランディングページ)の制作を目指すなら、まずFigmaから学ぶのがおすすめです。現在の制作現場で中心的に使われ、実務に直結しやすいためです。
Figmaがあれば、レイアウトからデザイン、共有までを一通り進められます。費用をかけずに練習を重ねられるのも利点です。
未経験から最短で仕事に近づきたい場合、Figmaの習得は優先度が高くなります。基本操作は比較的早く身につくので、はじめの一歩にも向いています。
バナー・画像加工が目的ならPhotoshop
バナー広告の制作や写真の加工が中心なら、Photoshopから学ぶとよいでしょう。写真を扱う案件では、Photoshopのスキルがそのまま成果につながります。
例えば、商品画像の補正やSNS向けバナーでは、写真の合成やレタッチが欠かせません。こうした作業は、まさにPhotoshopの得意分野です。
バナー制作は未経験者が受けやすい案件で、需要も安定しています。画像加工を入り口にしたい方にとって、心強い味方になります。
ロゴ・素材も自作したいならIllustrator
ロゴやアイコンなどの素材まで自作したい人に、Illustratorは役立つツールです。ベクター形式の強みを活かし、劣化しない素材を一から生み出せます。
ただし、すべてのツールをいきなり揃える必要はありません。多くの場合、まずFigmaやPhotoshopで土台を固め、後からIllustratorを加えれば十分です。
自分が作りたいものを起点に、優先順位をつけて学ぶのが効率的です。素材まで作れるようになると、引き受けられる仕事の幅も広がります。
効率よく学ぶならスクールの活用もおすすめ

独学では、ツールが多いうえに、どれをどの順で学べばよいか分かりにくいものです。実際に使う範囲もつかみにくく、遠回りしてしまうこともあります。
効率よく身につけたい人にとって、スクールの活用は有力な選択肢です。ここでは、スクールで学ぶメリットと、後悔しない選び方を整理していきましょう。
スクールで学ぶメリット
スクールで学ぶ一番の利点は、実務で使う範囲を効率よく身につけられることです。独学では、どの機能を優先すべきか分からず、手探りになりがちです。
スクールなら、現場目線のカリキュラムに沿って、必要な機能を順序立てて学べます。つまずいた箇所をすぐ講師に質問できる環境も、独学にはない強みです。
ツールが多く迷いやすい初心者ほど、体系立てて学べる効果は大きくなります。学習の進め方に自信を持てない方に、特に向いた方法です。
スクール選びは「教えるツール」を必ず確認
スクールを選ぶときは、どのツールを学べるのかを必ず確認しましょう。学べるツールは、スクールごとに差があるためです。
例えば、Figmaを中心に学べる所もあれば、PhotoshopやIllustratorを軸にする所もあります。目的がWebサイト制作なら、現在の主流であるFigmaを学べるかどうかが重要な判断材料になります。
Figmaを扱わず旧来のツール構成だけの講座だと、現場で使うツールとのギャップを感じることもあります。学べる範囲がカリキュラムに明記されているか、申し込み前に確かめておくと安心です。
迷ったら無料相談で自分に必要なツールを整理
自分にどのツールが必要か迷うときは、無料相談を活用しましょう。目的を伝えれば、必要なツールや学習の進め方を一緒に整理してもらえます。
スクール比較ナビの無料相談なら、特定のスクールに偏らず、中立の立場で複数の選択肢を見比べながらアドバイスを受けられます。各スクールのカリキュラムや学べるツールの違いも、まとめて確認できるのが利点です。
「どのツールから手をつければいいか分からない」という段階でも問題ありません。まずは気軽に相談するところから始めてみてください。
WebデザインとIllustratorに関するよくある質問

ツールの使い分けや学ぶ順番は、最初のうちは迷いやすいところです。実際の現場での考え方を知っておくと、自分に適した選択がしやすくなります。
学習を始める前の疑問を、あらかじめ解消しておくと安心です。ここでは、WebデザインとIllustratorについて多く寄せられる質問に答えていきましょう。
Illustratorだけで(Photoshopなしで)Webデザインできる?
Illustratorだけでも、レイアウトやパーツづくりは問題なく行え、ある程度のWebデザインは可能です。実際に、Illustratorを中心に制作するデザイナーも一定数います。
ただし、写真の補正や合成が必要な案件では、Photoshopのほうが効率的です。現場では、用途に応じて複数のツールを使い分けるのが一般的です。
最初から両方を完璧にする必要はありません。まずは目的に合うものから始め、足りなければ学び足していけば十分です。
Adobe XDが終わった今、何を使えばいい?
Adobe XDの単体販売が終了したいま、UI設計やWebデザインで使うならFigmaが第一の選択肢になります。現在の実務で、最も広く使われているためです。
共同編集やプロトタイプ作成など、必要な機能も一通り揃い、チームでの制作にも向いています。
これから学ぶ人は、迷ったらFigmaを選んでおくと安心です。最新の現場と足並みがそろい、学んだスキルをそのまま活かしやすくなります。
IllustratorとPhotoshop、未経験はどっちから始める?
未経験の方は、作りたいものに合わせて選ぶのがおすすめです。写真加工やバナー制作が中心ならPhotoshop、ロゴや図版を作りたいならIllustratorが向いています。
どちらか迷う場合は、案件数の多いPhotoshopから始めると応用が利きます。写真を扱うスキルは、さまざまな場面で求められるためです。
ただし、Webサイト制作そのものを目指すなら、優先順位はFigmaが先です。目的を起点に、必要なものから順に学んでいきましょう。
Webデザインのイラストレーターは”必須ではない”|目的に合うツールから始めよう

ツールのIllustratorは、Webデザインに必須ではありません。自分の目的に合うツールから始めれば、無理なく学習を進められます。要点は次の通りです。
- 現在のWebデザインはFigmaが主流で、Webサイト制作はFigmaで完結できます
- Illustratorはロゴやアイコンなど、劣化しない素材づくりで力を発揮します
- 学ぶ順番は目的次第で、すべてのツールをいきなり揃える必要はありません
- イラストを描く力がなくても、Webデザイナーは目指せます
- 迷ったら無料相談で、自分に必要なツールを整理できます
大切なのは、自分が何を作りたいかを起点に、必要なツールから順に身につけることです。学ぶツールに迷ったら、無料相談で方向性を確かめてみてください。
学ぶツールやスクール選びに迷いがあるなら、一人で抱え込まずに相談するのが近道です。スクール比較ナビの無料相談では、中立の立場のプロが30校以上を比較し、良い点も注意点も包み隠さずお伝えします。あなたに合うツールと学び方を、一緒に整理していきましょう。